ワクチンを打った後、歩くのに杖が必要になってしまいました。
(大石)
「杖がないと歩けないんですか?」
(兼松さん)
「歩けなくはないです。杖なしでいこうと思うと、ちょっとこわごわ、こんな感じならいけます。だけどとっても疲れちゃう」
(大石)
「普通に歩けなくなった原因は何なんですか?」
(兼松さん)
「11か月前に1回目のワクチンを打って、打った5分後からこれが始まったので、原因がワクチンじゃないかなという思いは消えないですね」
ワクチン接種は去年の7月。体調異変はその直後からずっと続いています。
実態を知ってもらいたいと、今回実名で取材に応じると話します。
(兼松さん)
「人に何かを伝えたいと思うときに、自分の身分をきちんと明かした上で、“私はこういう人間です、だから聞いてください”と言う方がより説得力があるというか、耳を傾けていただけるんじゃないかなと」
(大石)
「打った直後はどんな状況だったんですか?」
(兼松さん)
「5分ぐらいたったら、最初に手のひらがビリビリする感じがあったんですね」
(大石)
「右と左どちら?」
(兼松さん)
「両方です。それと同時くらいに、足の裏も同じようにしびれてきた感じがあった。それから数分です。どんどん重いというか、高熱が出たときのだるさみたいな」
接種してわずか5分で体調に異変が起き、それが悪化したため、急いで病院へ。ところが。
(兼松さん)
「特に聴診器を当ててもらうとか、何か診察っぽいことは何もなくて、すぐ近くの大きい総合病院に紹介状を書くので、そっちに行ってくださいと」
ワクチンとの関連を訴えた兼松さんですが、たらい回しにされ、5件目の病院でようやく。
(兼松さん)
「そこははじめて理解してくださって」
(大石)
「これが一番最後に行った病院ですか?」
(兼松さん)
「受け入れてくださった病院です」
(大石)
「病名、新型コロナワクチン接種後副反応とあります」
診断した医師は、ワクチンとの因果関係はあると明言します。
(大石)
「あのような症状が出た兼松さんは、ワクチンとの因果関係はあると思いますか?」
(医師)
「あると思います。(それまで)何もなくて5~10分後に起きたとすれば、その前に打った注射が原因。何が起きているか、何が起きるかすら(国から)伝達されていない。
もっと先生方が情報を得ていれば、ワクチンを打ったことによる副反応だよね、と診断できたと思う」
ワクチンの副反応に関する国からの情報があまりにも少ないことが、判断のバラつきにつながっていると考えられるのです。
兼松さんは脚だけでなく、手にも力が入らない状態が続いています。
(大石)「このポットのふたは開けられますか?」
(兼松さん)「がんばります…。結構固い。ちょっと待ってね、もう少し…何とか回りました」
現在、26歳の長女と17歳の高校生の長男の3人暮らしですが、家事はおろか、日常生活もままならず、働けない状況が続いています。
貯金を切り崩しながらの不安な生活。中でもつらいのは理解をしてもらえないことだと言います。
(兼松さん)「異常がないんだから体は全然問題ありません。だから“精神的なものじゃないの?”とか言われるのは、これだけつらいのに、これだけしんどいのに、だから助けてほしくて病院に来ているのに、なんでわかってくれないのとか、そういう思いがやっぱり…。どうして拒絶するの?っていう、“助けてください”という思いで行っているところで、“知らない”“違う”“関係ない”“わからない”“何もできない”と言われたことが一番つらかった」
ワクチン接種を推奨してきた以上、副反応やいわゆる後遺症への支援は
国の責任ではないのか。
兼松さんは、知り合いの国会議員を通じ国に質問書を出しました。
しかし、届いた答弁書には。
「答えることは困難」
「ワクチンが原因と判断された事例はない」
「実態は把握していない」
など前向きとは思えない文言が並んでいたのです。
(大石)
「国からの解答をご覧になって、どんな印象を持たれました?」
(兼松さん)
「まあこんなもんかと。そもそも“ワクチン後遺症”という言葉が認められていなくて定義が確立してないはずなので、だから国としても“そうですね”と言えないのはよくわかるんですよ。
だけど寄り添ってもらえるような回答を私たちは一番望む」
ワクチン後遺症そのものの存在すら認めようとしない国の回答。これでは大勢の人が救われないと話します。
(兼松さん)
「国が国全体をあげて推奨していたということもあったので、まず国に対して、こうした現状を理解してほしいという思いがあります。
少しでもたくさんの人に、こういう人たちがいますということを、もっと知って欲しい」
2022年6月30日放送 CBCテレビ「チャント!」より
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