チョコレートの原料カカオの産地としても有名なガーナ。首都アクラの新型コロナワクチン接種会場には列ができていました。打ち終えた人には接種証明となるQRコードが渡されます。
地区防疫官 ペイシェンス・ベドゥさん
「以前は一日100~120人でしたが、今は200人以上です。ワクチンへの誤解はまだありますが、増えているのには勇気づけられます」
ガーナは、これまでにも様々な感染症のワクチン接種の経験があり、コールドチェーンも一定程度、整備されていたことなどから、去年4月には途上国へのワクチン供給の国際的枠組みCOVAX(コバックス)の最初の受け取り国に選ばれました。その後、超低温冷凍庫も配置されました。一部は日本からの寄付です。さらに・・・
記者
「ということでドローンが回収されました」
アメリカのスタートアップ企業ZIPLINE(ジップライン)は、コロナ前の2019年からガーナで、アクセスの悪い遠隔地に医薬品や医療用具をドローンで運んできました。この配送センターひとつで、559か所もの保健・医療機関をカバーしています。
受注担当者
「今日は20件ほど注文を受けて、55回ほどドローンを飛ばしています。今もいくつか飛行中です」
発注があると、ワクチンや血清などを倉庫からピックアップし、パラシュート付きの箱に入れ、ドローンに格納して飛ばします。
飛行管理担当者
「目的地まで片道約50分。(Q.車で行くと?)片道3時間くらいかかるかもしれません」
ZIPLINEは最初のCOVAXワクチン到着の時から配送に関わってきました。一定のインフラが整っていたガーナですが、ワクチン接種完了率は現時点で10パーセントで、先進諸国に比べれば大きく見劣りします。ワクチンについての誤解が広がったこともありますが、決定的だったのは先進国による買占めで、ワクチンが手に入らなかったことだと言います。
保健当局ワクチン責任者 クワメ・アンポンサ・アチアノ氏
「4、5か月間、買うお金はあるのにワクチンが手に入らない時期がありました。(最初から公平に分配されていれば)昨年末までに人口の50%は接種を完了していたでしょう」
現在、日本でも流行しているオミクロン株は、当時、ワクチン接種完了率25%の南アフリカから拡大しました。「公平なワクチン普及が全体を救う。次のパンデミックでは教訓にしてほしい」とガーナの関係者たちは口をそろえました。(03日17:01)
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