オミクロン株は「ワクチン4回接種」でも防げない!イスラエルの国で判明

  1. どうすればいい?(4回目接種を受ける男性=イスラエル)/(C)ロイター

 やっぱりオミクロンには、ワクチンの効果は薄いのか。今や感染者の半数近くがブレークスルー感染だ。沖縄では、3回目の接種を完了した人も感染している。

イスラエルで実施された研究によると、何と4回接種しても感染を予防できないという。抗体は増えるものの、4回接種後も感染した例が報告されている。

現在、イスラエルでは、60歳以上の高齢者や医療関係者を対象に4回目接種を進め、これまでに50万人以上が4回目の接種を終えている。

研究は、イスラエル最大級の医療機関シェバ・メディカルセンターで行われた。ワクチンを4回接種した医療関係者154人について、接種から2週間後の抗体レベルなどを調べた。3回目接種の後よりもわずかに抗体は上昇したが、オミクロン株に対しては「部分的な防御」しかもたらさなかったという。

主任研究員は、リスクの高い人への4回目接種は支持するが、対象を全国民に広げることには慎重な姿勢を見せている。

これから日本は3回目の接種をスタートするが、あまり予防効果は期待しない方がいいのか。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏(内科医)はこう言う。

「現在、使われているワクチンがオミクロン株に対して効果が低いのは、すでに分かっていたことです。やはり、オミクロン株に対応する新しいワクチンを打った方がいいでしょう。すでにファイザーは、オミクロン株に対応した新しいワクチンの生産を開始し、3月にも提供する予定です。恐らくイスラエルは、すぐに新しいワクチンの接種を始めるはずです。

いずれ新型コロナのワクチンも、インフルエンザワクチンのように型に合わせて打つようになると思います。mRNAワクチンは、変異に応じた新製品を容易に開発できるメリットがある。

でも、日本に新しいワクチンが入ってくるのは、まだまだ先でしょう。何しろ既存のワクチンの入手も難しい状態です。でも、たとえ効果が低くても、打たないよりは打った方がいいい。3回目の接種を進めるべきでしょう」

一体、岸田政権のワクチン対応は、先進国に比べて何周遅れているのか。