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イギリス保健当局が、オミクロン株のさらに変異を重ねた亜種の調査を開始したと発表した。 【図解】ステルスオミクロン株 イギリスでは、オミクロン株の「BA.1」という型が現在、主流になっている。 しかし、「BA.2」という亜種が、イギリス国内外で増え始めていることから、イギリス保健安全保障庁は、調査・分析を始めたと発表した。 現時点の分析では、「BA・2」は、従来型より増殖が早いなどと分析されている。 ただ、専門家によると、現時点では、「BA.2」が従来型に比べて重症化しやすいかなど、くわしいことは分析中だとしている。
PCR検査で判別できない
日本で猛威を振るっているオミクロン株は、「BA.1」と呼ばれているものだが、その亜種、さらに変異を重ねたのが「BA.2」“ステルスオミクロン”と呼ばれるものだ。 なぜ“ステルスオミクロン”と呼ばれているのだろうか。 東京大学医科学研究所の佐藤佳准教授によると、ステルスというのは、PCR検査で判別できないからだという。新型コロナウイルスが陽性か陰性かはわかるが、詳細な遺伝子検査をしないとステルスオミクロンであるというのがわからない。
感染力はオミクロン株の約2倍
特徴は佐藤准教授によると、今のオミクロン株のおよそ2倍の感染力が、ステルスオミクロンにはあるという。 判別も難しく感染力が高いとなると、ウイルスに合わせた適切な対策というのがとれずに広がってしまう恐れも懸念される。
40カ国位以上で確認
実際にステルスオミクロン株は、すでに40カ国以上で確認されていて、そこには日本も含まれている。厚生労働省によると、1月19日現在で、空港検疫で198例確認されていて、空港検疫で確認されたオミクロン株の10.8%となっている。 従来のオミクロン株が減少傾向のデンマークを例に見ると、2021年から増え始めて、今は減少傾向にある。それに対し、ステルスオミクロンは、2021年12月から増え始め、一気に主流になって、置き換わっている。 感染力の高さがうかがえるが、日本でも今後、ステルスオミクロンが増えていく可能性がある。
第7波が来る恐れも
佐藤准教授は「第6波が長引く可能性と、ステルスオミクロン株による第7波がやってくるおそれがある」とも指摘している。重症化などについては、まだ明らかになっていないが、気を緩めずに、感染防止対策の徹底が重要となりそうだ。
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