子どもへの新型コロナウイルス感染の広がりが課題となるなか、政府は12歳未満の子どもにもワクチン接種を始める方針です。接種に対しての不安の声もあがりますが、どう判断するべきか専門家に聞きました。
【新潟大学大学院 斎藤昭彦 教授】
「保育園幼稚園小学校内での感染。相対的にワクチンを接種できていない子どもの割合が増えている」
こう話すのは、子どもの感染症に詳しい新潟大学大学院の斎藤昭彦教授です。
これまでワクチン接種の対象外だった12歳未満の感染が増えるなか、厚労省は5歳~11歳を対象としたファイザー製のワクチンを特例承認。3月以降に接種を始める方針です。
これについて、小さな子を持つ親からは…
【母親】
「子どもたちも対象になるなら、早めに接種して安心しておきたいと思う」
「すぐにというよりは、周りの状況を見てから打ちたい。子どもにどういう副反応があるかというのは心配」
「先のことで身体的な影響が出ないか心配。身長が伸びにくくなるとか、分からないが」
子どものワクチン接種の開始を歓迎する声と不安視する声が入り混じります。
斎藤教授は「感染した場合の重症化を防ぐ効果が期待できる」とする一方、不安の声に対しては…
【新潟大学大学院 斎藤昭彦 教授】
Q.子どもにどういう反応が出るか心配だという声がある
「接種した場所の痛み、発熱・倦怠感など、これが一定の頻度で起こる。12歳以上と比べると、5~11歳の子どもの頻度は少し下がる」
斎藤教授によりますと、子ども用のワクチンでは有効成分の量が大人用の3分の1となることもあり、副反応が出る頻度は大人に比べ低いといいます。
また、将来的な身体への影響を不安視する声に対しては「ワクチンは体に残り続けるものではない」と話します。
新潟大学大学院斎藤昭彦教授
「(ワクチンの成分は)身体に入れると数時間でなくなる。100%何も起こらないとは、新しいワクチンなので言えないが、そういう点では安心して接種していただいてよろしい」
Q.どんな話し合いをして、どんな判断をしてほしい
「メリットとデメリットがある。そのあたりを天秤にかけて、どっちが大事なのか、その時の状況にもよると思うが、それを判断してほしい。その判断の際には、正確な情報を使っていただきたい」
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