北朝鮮で新たに40万人発熱・・・“感染爆発”なぜ発表?“ワクチン支援”国際社会にSOSか(2022年5月16日)

 新たに40万人の発熱者が確認され、新型コロナの感染爆発の危機に直面する北朝鮮。国家の威信をかけた感染対策が始まっています。

■“軍事パレード”感染拡大の原因か

 金正恩総書記:「建国以来の大動乱だ」

 “異例のマスク姿”で、強い危機感をあらわにした金正恩総書記。朝鮮中央通信は16日、15日夕方までの一日で、新たにおよそ39万2900人が発熱し、8人が死亡したと報じました。

 先月末からの発熱者は82万人を超え、42人が死亡したと伝えています。その多くが、新型コロナに対する理解の不足から、薬品の誤った服用によって死亡しているということです。

 北朝鮮はこれまで、2年以上国境を封鎖し、「感染者はいない」と主張してきました。

 先月には、金日成(キム・イルソン)主席の生誕110周年、軍創建90周年の大規模軍事パレードが行われたばかりでした。

 新型コロナ対策を担うと思われる“防護服を着た兵士”たちも登場しましたが、韓国メディアはこれらの政治行事が感染拡大の原因としています。

 朝鮮日報:「住民数百万人が動員されたこれらの行事は、すべてノーマスクで行われた。軍事パレードの参加者から、発熱する人が出た」

 朝鮮中央テレビは、人気がない街の様子を伝え、アニメのイラストを用いて、「他の人と接触しないように」と呼び掛けています。

■コロナ対応・・・「防疫大戦」と位置付け

 金正恩総書記:「地域封鎖と隔離措置で、感染拡大を逆転させる」

 今後の新型コロナ対応を「防疫大戦」と位置付け、厳格な行動制限や発熱者の隔離を指示した金総書記。自らも、大きめのマスクを着けて会議に臨み、幹部らの報告を受けていました。

 ただ、話す際にはマスクを外し、タバコを吸いながら談笑している様子も・・・。幹部は、声を通りやすくするためか、“あごマスク”で報告。マイクを使っている様子はありません。

 他にも、“鼻だしマスク”で歩いている幹部もいました。

■ワクチン支援で“半島情勢”風穴は・・・

 それにしても、当初、感染ゼロを主張していた北朝鮮が、なぜここにきて感染拡大を発表したのでしょうか。

 日本の外務省幹部は「北朝鮮が新しいことを発表する時には、それなりの意図がある」と分析。「支援をして下さいというメッセージだ」という見方があります。

 韓国の新政権は、ワクチンや医薬品を支援する意向を表明。日本の政府内の一部にも、「人道的な支援は制裁とは別の話だ」として、ワクチンの供与を検討する動きがあります。

 国際社会のワクチン支援が実現し、朝鮮半島情勢に風穴を開けるかが、注目されています。

(「グッド!モーニング」2022年5月16日放送分より)
[テレ朝news]