発熱外来の入り口には保護者に手を引かれた幼い子どもの姿がありました。
東京・江東区の小児科クリニック。今年に入り、連日およそ80人のコロナ疑いの子どもが訪れているそうです。
今、クリニックでは5歳から11歳の子どもを対象にしたワクチン接種の準備を進めています。
有明こどもクリニック豊洲院 村上典子院長
「去年、打っていた12歳以上の(ワクチンの)希釈の仕方。今回5~11歳用のワクチン(希釈方法)」
ワクチンの濃度や量が大人と子どもで違うため、間違いが起きないよう大人の接種は中止したということです。
江東区で子どもの接種が始まるのは来月5日。21日から予約受付が始まったそうですが。
有明こどもクリニック豊洲院 村上典子院長
「昨日の(午後)10時に予約開始、現時点で1週間分埋まった。100名様。(Q.すごいスピードですね)もう少しお母様たち様子を見るかと思ったが、あっという間に埋まり、ちょっと驚いている」
22日に発表された東京の感染者は1万1443人。このうち10歳未満と10代の感染者はおよそ3割(3599人)です。
東京・港区でも22日から子どもへのワクチン接種の予約を開始。接種券が届いたという保護者は悩んでいます。
5歳と7歳の母「(子どもは)重症化しにくいと聞くので少し迷っている状態」
6歳の母「受けさせた方が良いのかなと思う反面これからの人生なので、受けたことで体への影響が分からないのでちょっと悩んでいる」
子ども「(Q.ワクチン打ちたい・打ちたくない?)やりたい。コロナとかならないから」
港区が保護者に行ったアンケートでは、「接種したくない」「様子を見る」と答えた人が50%に上ったということです。さらに接種する側の問題もあります。
発熱外来をもうけている港区の小児科では21日と22日の午前中だけで、新型コロナについて32人を検査し19人が陽性だったといいます。
クリニックばんびぃに 時田章史院長
「先週くらいから子どもたちの陽性者がまたちょっと増えてきた印象」
院長は発熱外来の患者が減らず、これ以上の業務を負担するのは難しいと判断。個別の接種を見送ることにしました。
クリニックばんびぃに 時田章史院長
「いつもかかっているクリニックで(接種を)やれるというのが一番理想だと思う。心苦しいんですけれども大きい病院が集団接種の会場になっているので、そちらの方を応援してなんとか接種に協力したい」
子どもの接種をめぐってはこんな意見も。
兵庫県宝塚市の宮澤医師は努力義務ではないのに、接種券が一律で配られることに疑問を呈します。
みやざわクリニック 宮澤大輔院長
「接種券が一律に送られてくると、打たなきゃいけないんじゃないかと圧迫感を感じるということが。小児のワクチンに関しては丁寧にしっかり意思確認してからやるべき」
(22日23:30)
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