札幌市豊平区の「とよひら公園内科クリニック」では、ワクチンを接種したスタッフの中和抗体の量を調べる取り組みを行っています。
とよひら公園内科クリニック 藤本 晶子 院長:「(接種から)4か月目にも測っていて、2か月たってどれくらい落ちているか」
ワクチン接種後、血液に含まれる中和抗体が一定量体内にあることで感染や重症化のリスクが抑えられます。
クリニックのスタッフは5月にファイザー製を接種、今回、6か月目の検査を行いました。
4日後、結果がでました。
とよひら公園内科クリニック 藤本 晶子 院長:「私も結構落ちていてショックだった。全然足りない。4か月のときは高かった4800以上。4160あれば95%かからずにすむ。(6か月後の)今回、多くの患者と接してきた私でも1600」
クリニックによると今回の検査キットでは、中和抗体の量が4160を超えると95%以上の確率で感染しにくくなります。
重症化を防ぐためには50以上が必要です。
6か月が過ぎても全員が50以上あったものの、接種当初から比べると3分の1に減っていました。
とよひら公園内科クリニック 藤本 晶子 院長:「抗体が少しでもあれば暴露されて、患者に会ったときに抗体があがる反応する。だから重症化しないですむのがワクチンだと思う」
モデルナ製ワクチンを2か月前に接種した記者も調べてもらうことに。
佐藤 創 記者:「9月にモデルナのワクチンを打って2か月、抗体の量を調べてもらいます」
結果は約3600でした。
とよひら公園内科クリニック 藤本 晶子 院長:「2か月で落ちている、早い。モデルナでも落ちる人は落ちる」
【とよひら公園内科クリニックでの中和抗体検査の結果】4か月後と6か月後
・藤本院長(ファイザー製)
4875.7 → 1602.3
・13人の全スタッフ(平均48歳・ファイザー製)
2334.1 → 880
・記者(モデルナ製)9月に2回目接種
2か月後で3621
これらの数字は「50」以上で重症化を防ぎ、「4160以上」で95%感染しないとされています。藤本医師は、「感染者と接していない時期が長くなり、抗体が下がったのではないか」と見解を示しています。
北海道医療大学の塚本容子教授は、「時間とともに抗体量が減るのは間違いない。6か月経つと感染予防できるレベルから下がってしまう」としたうえで、懸念されるオミクロン株に対して「抗体量があれば対応できるのかはわからない。あった方がいいだろうという程度。3回目のワクチン接種を急ぎたい気持ちはわかるが、供給量の問題もあるので難しい」としています。
塚本教授は、3回目の接種が進むイスラエルでも接種後にオミクロン株の感染が確認されている医療従事者の例があるとして、「感染は防げなくても重症化を防ぐためにも接種は必要」との見解を示しました。
血液の中の抗体だけじゃなく、血液の形の変化も調べてもらうことをお勧めします。
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